関西学院大が「国連・外交コース」を設置! / 第1回 世界で活躍できる日本人に育ってほしい

世界的な公共の分野でのグローバルリーダーを育成しようと、日本の大学が動き出しています。その先駆けのひとつが、関西学院大学が2017年4月から開設する大学院「国連・外交コース」でしょう。このコース開設に尽力してきた関西学院大学副学長の神余隆博(しんよ・たかひろ)さんにコースの解説をお願いしました(3回連載)。神余さんはドイツ大使、国連大使などを歴任した元外交官です。

第1回 世界で活躍できる日本人に育ってほしい

関西学院大学副学長 神余隆博

 

1.日本初の大学院「国連・外交コース」の目的は?

現在、3万人以上いる国連職員の中で日本人は約800人と全体のわずか2.4%(2013年時点)と低く、その数は顕著な伸びを示していません。これまで国連職員になろうとすれば、日本の大学(学部)を出て、米国や英国等の大学の大学院で勉強して国連を目指す人がほとんどでした。足りない英語の力をつけ国連職員の応募資格である修士号以上の学位を取得する観点からは外国に留学することは意味があります。しかし、年間数百万円の学費を払って留学しなくてもその半分以下の費用で日本の大学院で勉強した後、2年間の職業経験を経て国連職員に応募する可能性を日本の大学はなぜ提供してこなかったのだろうかという素朴な疑問が生じます。

このような疑問に答えるために、関西学院大学は、文部科学省「スーパーグローバル大学創成支援(SGU)」事業採択校として、国連・国際機関職員、外交官、国際NGO職員等「世界の公共分野で活躍するグローバルリーダー」を育成することを目標とする全授業英語の大学院「国連・外交コース」を2017年4月から開設します。

世界情勢がますます不安定かつ不透明になる今日、国連や各国の外交の果たす役割はこれまで以上に重要になると考えられます。「世界平和のために日本が責任を果たせるよう、世界で活躍できる日本人が育ってほしい」という明石康元国連事務次長の関西学院大学主催のシンポジウムでの呼びかけに答えるためにも、今こそ大学も動かなければなりません。

1回目

2.いま、なぜ大学院「国連・外交コース」なの?

このようなコースを設置するのは日本では初めてのことと思います。関西学院大学は、スクールモットー“Mastery for Service(奉仕のための練達)”を体現する世界市民の育成というミッションのもと、2004年からアジアの大学で初めて国連ユースボランティアとして学生を途上国の国連機関に5か月間派遣するなど国連・国際機関等と深く連携する実践的なグローバル人材育成の教育を行ってきました。すでに本学出身の国連職員も10数名いますが、国際機関で働く人材を送り出してきた実績に基づいて、国連・国際機関等の職員養成のための本格的なプログラムをスタートさせることが日本の大学の社会的な使命だと考えています。

今年2月23日に日本の国連加盟60周年を記念して、関西学院大学主催で行われたシンポジウムにおいて岸田外務大臣は、現在800人の日本人国連職員を2025年までに1000人にするとの目標を発表しました。

関西学院大学はこの目標の実現に貢献するためにも、大学院「国連・外交コース」から毎年国連・国際機関職員を一定数輩出することを目指します。同時に、日本の外交官になる人材も輩出したいと考えています。

(つづく)

募集概要

http://gap.kwansei.ac.jp/gap_m_011016.html

および、http://gap.kwansei.ac.jp/attached/0000093620.pdf.

  • 募集人数 15名~20名
  • 選考形態   書類選考および英語による面接
  • 申請資格   次の各項のすべてに該当する者。①本学の大学院(博士課程前期課程、専門職学位課程)への出願資格を有する者。②原則英語で行われる授業、ディスカッションに対応しうる英語力を有する者。具体的に は、TOEFL-iBT 85、TOEFL-ITP 570、IELTS 6.0、TOEIC780 相当以上の英語力を 有する者。
  • いずれの場合も、副専攻の本コース履修申請の他に、各研究科入学試験への出願が必要です。

第1次募集(経営戦略研究科):11月9日(水)~11月16日(水)

第2次募集(社会学・経済学・商学・総合政策・人間福祉・言語コミュニケーション研究科):12月12日(月)~12月19日(水)

第2次募集(経営戦略研究科):1月25日(水)~2月1日(水)

第2次募集(神学・法学・教育学・国際学研究科):2月8日(水)~2月15日(水)

続き:関西学院大が「国連・外交コース」を設置!/ 第2回 大学院副専攻コースの授業はすべて英語で