哲学なんて意味あるの?

GROWの福原正大です。

みなさん、センター試験で倫理を選びましたか?いきなりですが、問題を解いていただきましょう。

「ショーペンハウアーは、世界史を「自由の意識の進歩」と捉え、一人の人間が自由であった時代から、万人の自由な時代に進むと論じた。正誤を述べよ。
2015年センター試験倫理より

どうでしょうか?○ですが、×ですか?

私はこの答えを、正直なところ分かりませんでした。ただ、世界史を自由の意識の進歩、と捉えた点はすばらしいし、私の行動指針と合うとはいえます。

哲学をセンター試験の問題を解くごとくの知識の記憶だと思えば、私は嫌いです。しかし、思索を深め行動指針を築くものであると捉えれば、自ら世界で働いてくる中で最も大切なものであったと思います。

私は、哲学を「自ら考え行動していこうとするすべての人に必須の素養だから」と捉えているのです。この素養を身に付けていると、考え行動するための自らの軸ができるのです。

(このように考えるので、この連載では、日本人が平均的にとらえる哲学ではなく、哲学的思考のことを「哲学」と定義します。)

私自身の経験からも、哲学が必須の素養であるといえます。

私は2005~2010年世界最大の資産運用会社バークレーズグローバルインベスターズでマネージングダイレクターとして働いていたのですが、世界のトップが様々な事象にどのように対応するか、彼らの哲学から容易に理解できたのです。彼らは、重要な決断をするときに、自らの行動指針にそってゆるがなく行う。そして、しっかりとその決断の事後説明を行うのです。

一方で、私が日本の金融機関で勤めていた時、根回しなど日本的方法で解決をする場合が多くあります。トップの顔が見えないのです。そして、決断の理由もはっきりとしない。日本の市場だけではそれでいいのですが、世界に出ると日本人以外の従業員が全くついていけないのです。顔が見えない、つまりは行動指針のないリーダーについていけないのです。

その違いは、幼いころからの学校教育の違いによるところが大きいのではないでしょうか?

日本の学校教育は、「1+1=2」のように唯一絶対の正解があることが大前提となっています。正解が1つではなく、2つも3つもあるような勉強をほとんどしていないのです。 「正解が2つも3つもある勉強?」と違和感を持たれた方がいるかもしれません。しかし、欧米諸国では正解が複数あるテストはもちろん、「明確な正解のない問題」さえあるのです。実際、哲学の問題を正誤で出している時点で問題です。フランスでは同じ倫理の問題でも、

「自由と平等とどちらが大切ですか?」自由に論じなさい。

です。この違いは大きい。

哲学ではこの他にも、「正義とは何か?」や「愛とは何か?」といったように、昔から議論され続け、いまだに解決されていない根源的なテーマが扱われますが、こうした価値観について「自分はどう考えるのか」と問い続けるのが哲学なのです。これを身に付けていくことで、行動指針をつけ、将来世界で活躍する基礎ができるのです。

あなたも本当の哲学をはじめてみませんか?