いまの就活で、グローバルに翔べますか?

『アイセック・ジャパン』メンバー×福原正大IGS社長

海外インターンシップ運営団体として50年の歴史を持つ「アイセック・ジャパン」の学生3人が、「GROW」を開発した教育ベンチャー会社・IGS社長の福原正大と対談。グローバルで働くって何? いまの就活について思うことを率直にぶっちゃけます。

(第一回)「グローバルで働く」ことは「当たり前」

福原 まずは、3人がいま考えているキャリアプランを聞かせてください。

福村 2つあります。1つは「人生の回復ポイント」を作ること。社会に出たら失ってしまいがちな学生時代の志や思い、学園祭で感じていたような高揚感や一体感をもう一度取り戻せるような場所、ポイントを作りたいと思っています。もう一つは、人の「余暇」を充実させられるプラットフォームを作ること。人工知能が進化し人間の仕事が奪われていく中でどう余暇を過ごすかが重要になる時代が来ると思うので、その時にビジネス、テクノロジー、デザインを趣味の領域でうまく結びつけ、人間らしさを取り戻せるプラットフォームを作りたいと考えています。

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福村圭祐(ふくむら・けいすけ)慶応義塾大経済学部3年。中高一貫校で文化祭の楽しさに目覚める。「アイセック・ジャパン」次期事務局長。

麻生 企業の人事になり、会社の事業の発展だけではなく社員の成長、夢や志を高められる仕事をしたいです。人間が一番成長できるのは、「こんな人になりたい」と思える人に出会った時。そんなふうに人を通じた成長ストーリーを提供し、人を通じてその会社の持つ理念や社会的価値を感じることができる組織を作りたいですね。

古田 私は福祉関係の仕事を目指しています。理由の1つは小さいころから漠然と、「人と違ったことをしたい、他の人とはかわりがきかない存在になりたい」と思ってきたことです。ました。アイセック・ジャパンでアルゼンチンにインターンシップに行き、障害者施設の広報を担当しました。そこで障害者の女性にインタビューした時、「私の希望は、こういう障害者施設そのものがなくなり私たちが社会に溶け込むこと」と言われて衝撃を受けました。私たちはまだ本当に障害者の声に耳を傾けていないし、そこにはまだ誰も手をつけていない場所がある、この仕事に進めばかわりのきかない存在になれるのでは、と考えました。

福原 皆さん夢が具体的ですし、学生時代の私よりもずっと視野が広いですね。しかし、皆さんの夢は仮に大企業に入ったとするとすぐには実現できないものが多い気がします。皆さんは、大企業を目指して就活する予定はありますか?

麻生 就職するにあたっては、大企業かベンチャー企業かという区別ではなくその会社が持っている理念、事業の価値と自分の持っている理想が重なるかを重視したいと思っています。人事としてその会社の理念を社員や世間に伝えるのが自分のやるべき仕事だと思っています。いまは多くの学生が会社の安定性や待遇面を重視しすぎていて、会社の持つ価値に自分の夢を重ねられていない。そういう流れを、自分の入った会社から変えていきたいです。

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麻生泰央(あそう・やすお)東京大工学部4年。現在は大学で社会コミュニケーションを研究。「アイセック・ジャパン」人材開発担当。

古田 自分のやりたいこと、求めていることが既存の企業にマッチするか、日本にそもそもそういう企業があるか、海外にあるかもしれない。一般企業に勤めてノウハウを学び、自分で起業するという方法もある……と考え中です。

福原 あまり大企業志向の人はいないですが、アイセックにはそういう人が多い?

福村 いえ、8割くらいは銀行やコンサルティングといった大企業に行きますね。最初は行かなさそうに思えた先輩でも最終的に大企業に流れたりしているので、学生全体を考えても就職時にリスクテイクをする人は現時点で多くないと思います。

麻生 自分の周りの学生は理系が多いですが、海外志向を持っている人はほとんどおらず、基本的には国内で研究しようと思っていますね。

古田 自分の大学は海外志向がある学生は多いですが、留学先に選ぶのは欧米などの先進国がほとんど。東南アジアは教育システムも充実していて英語も勉強できるのに人気がなくて、みんな何を考えているんだろうと思ってしまいます(笑)。

福原 なるほど。そうすると3人にとって「グローバルで働く」ことは重要ですか?

古田 グローバルにこだわるというより、自分が求めていることに仕事がマッチすればアフリカでも南米でも東京でも大阪でも行きたいというのが基本です。どこでも行けるように大学で学び、「英語がしゃべれない」「外国の人と接したくない」という理由でチャンスを逃したくないとは考えています。

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古田萌子(ふるた・もえこ)青山学院大国際政治経済学部3年。アルゼンチンで障害者団体のインターンシップに携わる。「アイセック・ジャパン」受け入れ事業担当。

麻生 自分は両親も海外在住歴が長く自分自身もアメリカ合衆国で生まれたので、グローバルで働くということは「当たり前」。日本にいても世界に対してサービスを提供することはできるし、日本で働くことと海外で働くことの違いはちょっとした環境の違いでしかないと思います。

福村 私は大学1年の時にインドで30カ国くらいの人と共同生活をして、自分が大きな違いだと思っていたことは小さなことにすぎないと強く感じました。世界で働くことにこだわりがあるというより、そういった小さな違いをどうかけあわせて面白いものを作っていくか、に興味があります。

インタビュアー:福原正大(ふくはら・まさひろ)
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慶應義塾大学、INSEAD(MBA)、グランゼコールHEC(with Honors)、筑波大学博士(経営学)。バークレイズ・グローバル・インベスターズ(Managing Director、取締役)を経て、2010年、グローバルリーダー育成の教育ベンチャーInstitution for a Global Societyを設立。

第二回目に続く